前線にて

 

ボロ布みたいな鳥が宙を舞っている...

高慢な力学を緩慢に侵食しながら...

 

お便りの欄

トムとジェリーで号泣してしまいましたよ...。

      P.N.カブキシュナイダーJPN

 

半端に生きてきた老人はゲートボールもヘタクソ

      P.N.海のなかまたち

 

毎日知らないテレビがやってて驚きなんじゃ

      P.N.こちかめ

 

 

サワガニを3匹呼び寄せる。今すぐに、今ここに。まず1匹。間髪入れずもう1匹。さりげなくもう1匹。ほら3匹。君のポケットにチリソース。ご随意に。ご随意に。

 

未知の生命体を3匹呼び寄せる。今すぐに、今ここに。まず(nーm)匹。間髪入れずm匹。さりげなく(ーn+3)匹。ほら3匹。君のポケットに暗号資産。私の泊まっているホテルの部屋番号を教えて上げよう。

 

 

概念が泳ぐ影が覆い被さる。よく見えない...

彼らの話す言葉はよく聞こえない...

パラボラアンテナが民家を押し潰している。一体何を受信しようとしていたのか...

 

何かの尻尾が覗いてる。いや、尻尾がこちらを覗いてるんだ。その動物は、全く何か分からないが、尻尾でものを見るということだけが私に判明している。では、頭の方についているはずの視覚器官は、どのようなものなのだろうか...

 

ゼリーが詰まったソファーに横たわる。...

 

点と線でできたソファーに浅く腰掛ける。...

 

1不可思議gの骨董が、出窓から滑り落ちそう。不安げにこちらを見ている...

 

 

飛行場は風が吹きまくっていて、じっと立つこともままならない。草原の真ん中で狼煙がボウボウ上がってる。最新鋭の燃焼機関を搭載した爆撃機が、光学的物質の粒子に集られて分解されていく。たまらない。驚くべき怪光線が未来から照射される。でも今は、風のほうがよっぽど光だ。少しでも風が凪いだら、それは私にとって無間の闇に投擲されるも等しい。